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病院広報「青い鳥」

青い鳥

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平成30年8月18日 発行 病院広報 第100号

「栄養・体力・社会参加の3本の矢で、フレイル(虚弱)を防ごう」

◆フレイル(虚弱)について

フレイル(虚弱)をご存知でしょうか?医学では病気の有無やその重症度が重視されますが、老年学の考え方では、もう一つの健康度すなわち機能的健康を重視しています。機能的健康とは、心身機能、生活機能、社会機能が含まれており、高齢者のフレイルは、この機能的健康が全般的に低下し、放置すれば要介護状態になりやすい危険な状態とされています。

◆フレイル(虚弱)の要因

高齢期に生じやすいフレイルは、機能的健康が低下したのちに要介護となるリスクの高い状態です。機能的健康を低下させる医学的な2大要因は、疾病と老化です。従ってフレイルは、若・中年期の生活習慣病(メタボや血管病など)が重症化して生じることの他、低栄養、サルコペニア(筋力減少)、うつ、閉じこもりなど、加齢によって生じやすい老年症候群によっても生じます。

◆メタボリック症候群とフレイル(虚弱)

疫学研究では、高齢者においてメタボリック症候群や脂質異常症は健康余命にほとんど影響していない。一方で、フレイルの有無やフレイルの度合いが、健康余命を大きく左右します。従って、高齢期は、フレイルにならないよう機能的健康を維持・増進する取り組みが重要となります。そのポイントとしては、栄養、体力、社会参加の3つになります。栄養面では、高齢期に不足しがちなたんぱく質をしっかりとるとともに、その他の栄養素もまんべんなくとること、つまりは多様な食品の摂取をすること。また体力面では、家の内と外でよく動いて筋力や歩く体力を維持すること、さらに、普段から家に閉じこもらず趣味や学習などの活動、ボランティア活動など社会参加を心がけることになります。

◆フレイル(虚弱)の要因

フレイルになる予測因子としては、喫煙、高血圧、抑うつ、低栄養、低体力、低社会機能(閉じこもりや孤立傾向)の6つがあるといわれています。このうち、栄養、体力、社会の3つは高齢期特有の課題であり、フレイル予防の3大ターゲットとして位置づけられます。

◆健康余命とフレイル(虚弱)

群馬県草津町の研究分析では、健康余命を予測するのは、年齢(75歳以上)、高血圧および脳卒中の既往、4項目の低下(握力、歩行速度、血清アルブミン、血中ヘモグロビン)、で阻害要因となっていました。逆に、脂質異常症は、健康余命にとっては保護的で、別の分析ではメタボリック症候群は男女とも健康余命には影響していませんでした。一方フレイルは健康余命との関連性が非常に強く、健常→プレフレイル(前虚弱状態)→フレイル(虚弱)で健康余命リスクは大きくなっていました。この研究だけでは断言できませんが、高齢期の健康づくりの重点はメタボ予防ではなくフレイル(虚弱)予防であると言えるようです。

◆糖尿病とフレイル(虚弱)の関係

疫学調査では、糖尿病患者は糖尿病がない人と比べてフレイルをきたしやすいことや、糖尿病にフレイルを合併すると死亡しやすいことが知られています。糖尿病患者がフレイルをきたしやすい要因として、高血糖、低血糖、脂質のコントロール不良、腹部肥満、合併症、生活習慣(身体活動低下や食事)があります。また、サルコペニア(筋力減少)になりやすいこともフレイルをきたしやすい原因の一つです。糖尿病の未治療の者では、筋肉量が減りやすいこと、糖尿病患者では筋量当たりの筋力、すなわち筋肉の質が低下することされています。
フ レイル対策としては運動療法が重要で、市町村の運動教室の利用がお勧めです。糖尿病患者で、下肢筋力低下がある人に、多要素の運動を行うと身体機能だけでなく認知機能も改善するため、糖尿病の治療とともに運動も行って改善を図りましょう。
参考:
健康長寿新ガイドラインエビデンスブック、東京都健康長寿医療センター研究所発行

熱中症情報

◆熱中症情報

皆さんご存知の通り、8月に入っても猛暑が続いています。

環境庁のホームページでは、熱中症予防や緊急時の対応などの情報を載せてあり前回紹介しましたが、総務省消防庁のホームページでは、平成30年度の熱中症による救急搬送人数を都道府県別に一定期間ごとに表示して載せてあるので今回紹介したいと思います。昨年に比べて大幅に増えており、期間ごとの人数としては以下のようになっています。

●4月30日~8月12日の救急搬送人数

■平成30年4月30日~8月12日(78.345人)
■平成29年5月01日~8月12日(42.288人)
⇒昨年に比べて36.057人増

●8月6日~8月12日の救急搬送人数

■平成30年8月6日~8月12日(7.079人)
■平成29年8月6日~8月12日(5.256人)
⇒⇒昨年に比べて1.823人増

◆都道府県での違い

平成30年の8月6日~8月12日の期間で、都道府県ごとの人数を見ますと、順位としては、最も多いのは東京都(596人)、で順番に愛知県(595人)、大阪府(487人)、福岡県(371人)、埼玉県(359人)となっています。

◆年齢別の違い

また、同じ期間で年齢ごとの割合を見てみると、年齢ごとの割合は、65歳以上で48.6%(3.437人)と半分を占めており、成人:37.1%、少年:13.6%、乳幼児:0.8%となっています。

◆発生場所の特徴

発生場所は、屋外よりも住居が多く、40.5%と4割は住居内での熱中症発症となっており、屋内でも油断できない状況となっています。

内訳として、住居:40.5%(2.870人)、仕事場:12.5%(953人)、教育機関:4.7%(330人)、公衆の屋内:9.8%(686人)、公衆の屋外:12.9%(910人)、道路:13.7%(967人)、などとなっています。

まだまだ暑い時期が続いており注意が必要ですので、みなさんも十分に気をつけてお過ごしください。

参考:総務省消防庁ホームページ
 
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